
なぜ、小田原なのか。
小田原漆器は、この土地の暮らしの中で育ってきた器です。
山と海に囲まれた小田原には、漆器づくりに関わる素材や人の往来がありました。
生活の道具として求められ、使われ、直されながら、この土地の中で受け継がれてきました。

自然と立地が、
器づくりを支えてきました。
小田原は、山と海の距離が近い土地です。
山からは木材が得られ、人や物の行き来がある場所でした。
日々の暮らしの中で必要とされる道具が、作られ、使われる環境がありました。
そうした地理的な条件が、漆器づくりを支えてきました。

暮らしとともに、続いてきた漆器。
小田原で漆器づくりが行われてきた歴史は、一つの時代に限られたものではありません。
人々の暮らしの中で必要とされ、使われる器として、長い時間をかけて作り続けられてきました。
時代や暮らしの形が変わっても、使うための器であるという役割は変わらず、今も作り続けられています。
技術は、この場所の中で育ってきました。
小田原漆器の技術は、一つの作業だけで成り立っているものではありません。
いくつもの工程が重なり合いながら、一つの器が作られています。
木地づくり、塗り、仕上げといった工程は、それぞれが役割を持っています。
しかし、工程ごとに完全に分かれているわけではなく、互いの仕事を
理解し合いながら、器は完成へと近づいていきます。
小田原漆器のものづくりは、特別な技を見せるためのものではありません。
使われることを前提に、この場所の中で続いてきた営みです。
使われてきた人の声。
毎日の食卓で使っています。特別な器というより、気がつくと手に取っている存在です。
(30代女性・使用者)
丈夫で、長く使えるので、修理しながら使い続けています。生活の中で自然に残っていきました。
(50代夫婦・使用者)
特別に扱わなくても、日常の中で使えるところが気に入っています。無理なく続いている感じがします。
(60代男性・使用者)